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断熱は室温で考える時代へ。2022年以降の家づくりに欠かせない新断熱基準の話②

断熱は室温で考える時代へ。2022年以降の家づくりに欠かせない新断熱基準の話②

世界で圧倒的に寒い、日本の家

2022年、国の断熱基準が一新!前回の記事はこちら

前回の記事で、欧米諸国と日本の「冬の室温」の違いをご紹介しました。

数字だけでも違いが明らかですが、体感温度ではどれくらいの違いのイメージになるか、もう少し掘り下げてみたいと思います。

下の図は、気温ごとの服装の目安です。

室温20℃は、Tシャツや長袖シャツなどかなり薄着で過ごせる温度です。ロシアやアメリカの家は冬でもシャツ1枚で過ごせる暖かさということになります。人によっては掃除や料理などで体を動かすと汗ばむレベルかもしれません。

それ以外のヨーロッパ各国は、平均15℃~18℃の室温となっています。日本の季節で言えばちょうどお花見の時期、4月頃の気温にあたります。カーディガンなどを一枚羽織っていれば、じゅうぶん快適に過ごせる気温であることがイメージできるのではないでしょうか。外は真冬の寒さでも、家の中は春のような室温と考えるととても快適です。

対して、日本の平均室温は10℃で、12月頃の外気温と同じくらいで、コートが必要な寒さです。外よりはましですが、暖かさとしてはかなり不十分です。

 

新基準だと、どのくらいの室温になるの?

断熱基準で新設されたグレードは、等級5、等級6、等級7の3つです。

  • 等級5=ZEHレベル
  • 等級6=HEAT20 G2レベル
  • 等級7=HEAT20 G3レベル

となっています。

HEAT20とは、民間団体がつくった断熱基準です。

民間と言えど、設立には住宅断熱の専門家やプロフェッショナルが携わっており、従来の省エネ制度(等級4の時代)よりも遥かに高い断熱水準を目指しているものでした。

このHEAT20は、快適な室温を保つには、どのくらいの性能が必要か?という視点でつくられているのが大きな特徴で、性能レベルと室温シミュレーションの目安がわかりやすく提示されています。

断熱レベルと室温の目安(横浜市=断熱区分6地域の場合)

 

※ZEHはHEAT20の基準ではないため示されていません。

※最低室温はシミュレーション結果によるもので、実際の室内温度を保証するものではありません。

 

先ほどの図に当てはめてみると・・・

従来の基準(等級4)に比べて、新基準はあたたかな室温をキープできそうです。等級7では室温が15℃未満になることはほとんどなく、等級6でも15℃を下回るのは10%程度。ほとんどの部屋で、一日を通して快適な室温で過ごすことができるレベルと言えるでしょう。

一方、このシミュレーションでも、かつての最高等級「断熱等級4」では、十分な室温を保てないことが分かります。「概ね8℃を下回らない」とのことなので、一番最初の図の「真冬の平均室温10℃」も納得です。

このように、新しい断熱基準では、実際に生活した時の室内環境の違いをイメージしやすくなっています。グレード間の違いがわかりやすくなったことで、自分たちの求めるレベルを住む人がはっきり認識できるようになりました。

これからは、「室内環境のレベルで、断熱性能をえらぶ」時代になりそうです。

 

どの断熱レベルを選ぶのが正解?

室温環境が最も快適だと言えるのは、もちろん等級7ですが、そのぶん建築費もかなり割高になります。また、工法や間取りなどに制限が出てくることもあり、断熱以外の間取りなどの要望との両立が難しいこともあるかもしれません。

断熱性能は高いに越したことはありませんが、予算とも照らし合わせながら自分たちにとってバランスの良い断熱性能を選んでいきましょう。

アキュラホームではお客様のご要望に合わせ、各グレードに対応したご提案が可能です。ご希望をぜひお聞かせください。

 

等級6相当(HEAT20 G2)で建てたオーナー様の声

アキュラホームでは、今回の改正以前よりHEAT20 G2グレードでの家づくり実績があります。

等級6相当のお家づくりをしたオーナー様に、実際の住み心地をインタビューしました。

毎月の光熱費や、日々の暮らし方がどんなふうに変わったか、お話しいただいています!実際の暮らしのイメージが沸きやすいので、ぜひ参考にご覧になってみてください。

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